MTB・クロスバイクでロードSTIを使う

 MTBやクロスバイクに乗っていて、バーハンドルではなくドロップハンドルやブルホーンにしたいと色々調べ始めると、知りたい部分がなかなか見つからない、という感があります。
 そこで、私が今回これを組む為にググって見つからなかったり見つけ難かったりした部分だけをまとめたのがこのページです。


このページの前に
今回私が自転車を組むにあたり参考にしたページです。このページを読む前に以下のページを読む事をお勧めします。
上引きフレームでロード用FDを使う
MTBやクロスバイクでロード用デュアルコントロールレバーを使おうとすると、どうしても障害になるのはブレーキではなくFD(フロントディレイラー)です。
RD(リアディレイラー)は同じワイヤーの引き量で動きますが、ロードとMTBではFDの引き量が違う為です。
ロードのブレーキレバーでVブレーキを使う様な引き量を変換するものは残念ながらありません。
(私はディスク用のマウントがあるフレームなのでブレーキの問題はあっさりとシマノのロード用ディスクブレーキBR-R505を使い解決しました)
また、MTBに使われるフレームの多くは上からワイヤーをまわしてFDを引くようになっていますが、通常のロード用FDは下引きのみです。 どうやって上引きフレームで下引きしか無いロード用のFDを使うかとググってみると、街角自転車倶楽部『ちゃりき?ちゃりき!!』のReport#25:『下引き→上引き 変換アダプター』作ってみました!で紹介されているアダプターに行き着くと思います。
しかし私、これに似た物をどこかで見たような…。
 ああ、これこれ。
Eタイプ・ディレイラーマウントです。
元々はEタイプのディレイラーをそのマウントが無い自転車に付けたい時に使うというちょっとマイナーなパーツです。
 これにハンズで買ったプーリーを付けると…

 実にそっくり。
これで上引きフレームでロード用FDを使う事が出来ます。
実はこうした加工はシクロクロスではよくやるやり方で、それ用のフレームでは最初からプーリーが付いていたり付けられるようになっている物もあります。
 Wiggle等で探せば見つけられるでしょう。
 最近では嬉しい事にシマノがシクロクロス用として上引きのロード用FDを発売しました。
 フロントが2枚であればこういったシクロクロス用の製品を利用すると良いでしょう。さらにフロントのチェーンリングが小さければSAINTの2段用FDも利用出来ると思います。

 実際に組んだ様子です。アルテグラのFDを動かしてます。
FDとアダプタの距離があるのは使ったプーリーの溝が浅いので出来るだけプーリーにワイヤーを巻き付かせたかった為です。
歩道と車道の段差を飛び上がったり飛び降りたり不意に50cmほどのドロップオフを経験していますが、現状これで外れた事はありません。
クランクはXT、説明書の指示通りではディレイラーの調整範囲外にアウターが出ているのでBBのカップに挟むスペーサーを右2枚・左1枚から右無し、左2枚に変更。
スペーサーは2枚挟まないとクランクを固定出来ませんでした。この辺は現物合わせでフレームによって異なるでしょう。

ブルホーンハンドルでデュアルコントロールレバーを使う
 ドロップハンドルなら問題ありませんが、ブルホーンハンドルにデュアルコントロールレバーで組もうとした場合、多少の加工がハンドルバーに必要になります。
元々ブルホーンバーはDHバーと組み合わせて使う物で、ブレーキはブルホーンに専用の物を、シフターはDHバー側に付ける事を想定されています。
そんなブルホーンバーにデュアルコントロールレバーを付ける為に、少々加工をします。
私は左の写真の赤丸の位置にドリルでブレーキワイヤーを通す為の穴を開けました。
位置は現物あわせで下の穴(右側の2つの穴は、元々開いていたもの)がそれです。
このやり方はワイヤーの取り回しが真逆になってしまいブレーキワイヤーがレバーから出た直後に極端な曲がり方になるので、引きが重くなります。
なので問題があるようなら潔くバーの中では無く外に出すようにする事を勧めます。